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イトウ写真館では、撮影時の技術力・プロセスも大切にしておりますが、撮影し終わった写真をさらに美しく仕上げる色味や濃度の手作業による編集作業である撮影後の「ポストプロダクション」も大切にしております。その作業時間は、撮影時間の何倍もの時間をかけているため、撮影したすべてのカットをお渡しするということは、物理的に不可能となります。

数十枚撮った中からご注文頂いた特別なカットを、一枚一枚丹念に手作業で時間をかけ、お客様の一生モノの写真を完成させていきます。

 

人が歳を重ねていくように、物も歳を重ねていく。
人は物から伝わる歳月の経過に、その物の尊厳さを感じることができる。
何十年も前のあの日撮られた、あの人の少し色あせたり傷がついてしまった写真を手に取ったとき伝わって来る、あの感覚は、
そこに写っている「とき」だけではなく、その写真が作り出された時点から現時点までの「とき」の経過の所産に依るものが大きいのだろう。

つまり、
写真の本質的性質は、それが紙焼きである時、さらに発揮される。

しかし、いま、クラウドストレージサービスやハードディスクなどの記録メディアを利用した写真の保存方法が一般化され、
デジタルデータとして保存されている写真の氾濫に手がつけられない状態に、我々現代人は陥ってしまっている。
記憶のデジタル化だ。
ついつい便利だからそれで済ましてしまう。


しかし、
東日本大震災を経験した我々には、実践しなければならない写真への教訓がある。
写真データが保存してあったデジタル機器などは浸水や衝撃に弱いため、ここ約十年の間に撮り溜められていた写真が残念ながら失われてしまった。
デジタルデータの写真はある日、突然亡くなってしまうのだ。
しかし、紙焼きしてあった写真の生存率は非常に高かった


なぜなら、
印画紙に紙焼きされた写真は、ある程度水に強いからである。
これは案外知られていない。
災害大国に住んでいる限り、我々は脆弱性の高いデジタルデータの写真は極力避けるべきではないだろうか。

 

故に、
私たちの使命は、みなさんの「いま」を紙の写真で焼き残すお手伝いをすることだ、と改めて痛感している。
それは記憶の物質化だ。
物質化されたみなさんの記憶は、みなさんと共に歳月を重ねていく。
印画紙に焼かれた写真は、みなさんが考えているよりも案外長生きするもの。

 

みなさんも後世の誰かのために残しませんか?
あの日撮られた、色あせ、傷がついてしまっていたあの人の写真を手に取ったとき伝わって来たあの感覚を。

あなたの写真はあなただけのための写真ではなく、
あなたの写真は未来のあなた以外の誰かのためのものでもあるのです。

お子さんの写真も同じ。
写真は過去のためでも現在(いま)のためだけではなく、
未来のために、
未来の誰かのためにもある。

"記憶のデジタル化"ではなく"記憶の物質化"。

印画紙に焼かれた写真、あなたも育ててみませんか?

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